千年家
神戸・北区に行ったついでに、箱木千年家に行って来ました。
日本最古の民家とのことで、室町時代後期に建設されたと推定されているようです。
現存の建物は、横のダム建設に伴い移築されたようですが、それによって
江戸時代に改築されたものより、建設当時の姿に復元されたようです。
外観は、圧倒的に茅葺の屋根で占められ、入口を挟んで力強い土壁と縁側の開口部
に並ぶ柱が支えている非対称の形をしています。
全体的には、とてもバランスのとれた、とても美しい形状であると感じました。
内部は、にわ・だいどこ・おもて・なんど・うまやの空間で構成されていますが、
大屋根を支えるためか、開口部が少なく、暗い空間が広がっています。
この当時、鉋がなかったので、柱、床板の加工は、手斧(チョウナ)で仕上げられており
その時代の手仕事の跡がくっきり残っています。
特に床板の波打った表面は、外光に照らされてなめらかに輝いています。
ここに座って外を見ていると、懐かしく、ほっとした気分になります。
規格品、無機質な空間にはない、素材感のある、人が心を込めて造った
空間がそうさせてくれるのでしょう。
こんな手仕事の残る仕事をしていきたいですね。。。。
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