手書きの迫力
京都に行って来ました。
京都工芸繊維大学で、建築家・村野藤吾設計図展が開催されており、見に
行って来ました。
村野さん晩年の12作品の設計図書、模型が展示されていました。
久々に手書きの図面を見て、自分も必死に書いていた頃を思い出しました。
それにしても、これらの図面は凄い!の一言でした。
特に、矩計(断面詳細)の緻密さには感激です。
そして、各図面には、その当時どんな想いで思考し、悩みぬいたかが
かいま見られるのです。何度も書き直した跡、消しすぎて破れた箇所、
書き加えた跡などです。
限られた図面枠の中にどんな風にレイアウトし、バランスを考え、
相手にどう伝えるかを考えて一発勝負。
今、設計図書ははとんどCADによるコンピュータでデジタル化されて
いて、プリントアウトしてしまえば、手の跡の残らない、誰が書いても同じに
見える図面になってしまいます。レイアウト失敗しても、破いても書き直し何度も自由。
昔に比べ緊張感が伝わってこないような気がします。
もう一度原点に立ち返り、設計図書の持つ意味を考え直さなくてはと思いました。
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